一初心者からみたはじめて登山のポイントを感想を交えて紹介します。
登山、ハイキング経験者の方々には内容が足りてないと思われるかもしれませんが…初心者が初めて登山(日帰り)を経験して、「楽しかったよー!」と感想をつらつら書いているものだと温かい目でみていただけると幸いです。
登山初心者の私が行った登山準備
『登山初心者』といってもどのレベルの初心者かイメージしやすいように、私のステータスを列挙します。
・登山経験なし
・普段はデスクワークで体を動かすことが少ない
・最近筋トレを定期的に行っている(約1年)
・虫が嫌いで茂みは極力避ける派
と少し筋トレする程度のインドア派なのです。
少しずつ森・山・海・岬といった自然を観るのが好きになっていたこともあり、
今回日帰りで登山に挑戦してみることにしました。
選んだ山は岐阜県と長野県にまたがる乗鞍岳の剣が峰。
歩き始める地点の標高がすでに高く(バスで2702mの高さまで登ってからスタートできます)、傾斜がきつくなく、初心者向きの3000mに手が届きやすい山です。
山のチョイスは「やまクエ」というサイトで行いました。
魅力的な日本の山々がまるでゲームのように難易度別で紹介されている素敵なサイト。
基本的に必要なものこと、注意事項も書かれています。
今後、また山登りに挑戦するときはこのサイトを参考に選ぼうと思います(・v・)♪
また、なぜいきなり3000m級の山に登ろうと思ったかというと…
・抜群の景色が期待できる
・自然が満喫できるわりに虫が少ない
・高山病が体験できる
この3点がポイントです。
急激に高所へ登ると高山病になる
ちょっと脇道話です…
『高山病』という病気、聞いたことはありますか?
高山病とは、高地に行くにつれて、気圧(上から押し付けてくる空気の圧力)が低くなることで発症する病気。
酸素分圧が下がることで、肺胞腔(肺でガス交換を行うところ)で血液中に酸素を溶かし込む側の(血液にかかる)圧力が低下し、低酸素血症となっていきます。
低酸素血症になってしまうと全身の臓器で低酸素状態による症状が出てきます。
低酸素状態に対して(酸素足りてない!と)過換気となり、低二酸化炭素血症にもなってしまいます。
低二酸化炭素血症により、脳血管が拡張し頭痛が発生。重症化すると脳浮腫、意識障害も引き起こします。
個人差ありますが、気を付けないと2500-3000mで頭痛といった症状が出始めるそうです。
"気を付けること"は、
・急激に高所へ行かない(高所順応することが必要)
・呼吸を気を付ける(深く吸い、深く吐くことを常に意識しながら動く)
・高所で呼吸抑制を引き起こすことをしない(高所順応していないうちの睡眠、飲酒、眠気を誘発する薬の服用など)
・こまめな水分摂取を心がける
※参考にしたサイト
・MSDマニュアルプロフェッショナル版 高山病
・一般社団法人日本登山医学会 急性高山病
※専門家ではありません、細かい間違いがありましたらご指摘いただけると幸いです
…と、高山病自体の知識を少しつけていましたが、実際に高山病の症状を経験することは登らないとできません。
高山病、高地での苦しさがどのような感じなのか、自分で体験することも少し楽しみでした。(この文章だけ読むと危険な人に思われそうです…)
果たして、3000mを超える初登山、剣が峰の頂上にたどり着くことはできたのでしょうか…
日帰り登山で準備した物と装備
乗鞍岳に持って行ったもの
・お金
・携帯電話、充電器
・カメラ
・飲み水(2L+1L)
・お菓子
・ゴミ袋
・鎮痛薬
・ばんそうこう
・簡易ビニールカッパ(100円ショップレベル)
・防寒着(予想より寒かった場合用)
・タオル(なんか使えるかも)
・お湯沸かしセット
・お昼ごはんのカップラーメン
・(もちろん)ミズゴロウのゴローちゃん
私の当日の装備はこちら。
・Tシャツ+防風防水加工のパーカー
・スポーツ用タイツ+短パン
・トレッキングシューズ(足首の高さまであるタイプ)
・帽子+サングラス+フェイスガード
・首掛けタオル
高所では低地と比べて日焼けしやすいため、上下長袖、顔面マスク+サングラスの怪しい人状態で行きました(・v・;;)
しかし、可能な限りの日焼け対策をしたおかげで、この登山後に皮膚が赤らみヒリヒリすることは全くありませんでした。
後悔しないよう、日焼け対策は中途半端にせず、太陽光線に徹底抗戦(笑うところです)の姿勢で行ってください。
登る山の性質、期間、季節によって必要なものは変わりますので、登山前にはしっかり確認しましょう…(今回は夏に行ったので楽でしたが、冬山だと…登山の難易度そのものも、準備する道具も増えて大変そうです)
オンラインショッピングや直接、登山道具ショップをうろうろして準備していく過程もなかなか、楽しかったです。
剣が峰登山計画(初心者レベル)
剣が峰登山経過(初心者レベル)をまとめると…平湯温泉バスターミナル
↓
バス移動(約1時間)
↓
畳平バス停
↓
高地順応の為、ぶらぶら(30-60分)
↓
畳平から剣が峰入口まで徒歩(約30分)
↓
剣が峰登頂・下山(2時間+1時間)
↓
畳平まで徒歩(約30分)
↓
畳平バス停
↓
バス移動(約1時間)
↓
平湯温泉バスターミナル
↓
そのあと、『ひらゆの森』温泉(←湯の華がすごい!おすすめです!車で30分程度)という感じでした。
最初に高地順応ということで、畳平バスターミナルそばの遊歩道を歩きました。
8月後半で、花は枯れていました…が青々とした緑は楽しめました。
トレッキングシューズの存在は大きい
道の途中、ゴロゴロと地面の小石が目立つ箇所、大きな石を登っていく箇所もあります。
「山登りにはトレッキングシューズだよ~」という話を聞いていて、
トレッキングシューズとやらを買っていました。
濡れや汚れ、ダメージに強い生地でできており、厚底な靴です。
紐がギュッと強く結べるようになっており、足をしっかり固定できます。
不安定なところ、ゴロゴロ地面からの刺激が強いところでも、気にせずにガシガシ歩けます。
このトレッキングシューズのおかげで、足首以下のことで疲れたとか痛いとか苦しい思いをすることはありませんでした。
普段履いているカジュアルなシューズだと絶対疲れていた…
ハイキング、登山でガシガシ登ってみようかな、とお考えの方、ぜひトレッキングシューズは買ってください!歩きやすさに感動します(・v・)ツヨイ!!
登山に軍手があるととても便利!
軍手を念のため持って行っていましたが、大正解。
手の汚れや怪我を気にせずに岩・地面・木などを持てるのは便利でした。
しっかり手で岩などを持つことで安定し、安心してゴツゴツしたところも登れます。
万が一、転倒してもとっさに伸ばした手をジョリジョリッと擦ってしまうことも防止。
ついでに、日焼け止めを塗った上に軍手をすることで日焼け防止にも一役買いました。
剣が峰登頂口から2時間で登頂!
途中、思ったよりもしばしば、息が苦しくなることがありました。
そのたびに、深く深呼吸すること、小股で足元をしっかり確認しながらあわてずに登ることを再確認しながら足を進めました。
登山道途中の平地で…
まるで(よくゲームとかで出てくる)『天空の世界』と思える絶景が見えました。
3000m級の高所のため、薄雲がかかったり過ぎ去ったりを忙しく繰り返していました。
山の天気は変わりやすい~という話、こういうことかと納得。
綺麗な景色をエネルギーにして、あわてずさわがず、確実に一歩一歩。
程よく休憩をはさみ、水分も少量ずつこまめに摂取し、なんとか頂上にたどり着くことができました!
登山口から頂上まで、所要時間は約2時間でした。
山登りでのご飯はとても美味しい!
登頂後、一度やってみたかった、高所でのご飯。
高地では沸点が下がってぬるいお湯で沸騰する…という、昔理科で習ったことを実際に見てみたかったのです。
頂上からやや下った広場でご飯にしました。
…本当にややぬるい温度でお湯が沸騰!(・v・)!!
もってきたカップラーメンでおひるごはん!
程よい温度で食べやすいラーメンになりました。
綺麗な景色を見ながら食べると本当に美味しい…
こんな綺麗な自然をみながらご飯が食べられるのは、頑張って登った人のみに体験できることです。
登山してみようか迷っている方がいたら、是非是非食べ物を持って登って、この嬉しさ、美味しさを体験してほしいです。(・v・)ゴミ袋をお忘れなく!
最後まで高山病には油断してはならない
帰り道は下り道でスイスイ。
砂利道で足をとられて滑らないようにだけ気を付けて。
途中、なんと見られないと思っていた雷鳥を見つけました!
しかも親子。
ちょこちょこ動き回る子供と、見守るようにゆったりと歩く親鳥。
雷鳥というと、雪山で身を隠すための白い姿が有名ですが(たしか)、
夏山は夏山で、この茶色い姿が身を隠すのに適しているようです。
しばらく立ち止まって遠くからカメラをパシャパシャ。
途中雷鳥のために立ち止まった時間を入れても、剣が峰登頂口まで1時間で戻ってくることができました。
剣が峰入口~頂上~登山口に降りてくるまで特に頭痛など高山病の自覚症状は(おかげさまで?)ありませんでした。
重たくなった足でバスセンターに向かい、バスで低地へ戻ります…
…
…疲れたなぁ…
山綺麗だったなぁ…と
バスの中でぐっすり爆睡でした。
…
その結果、平湯温泉バスターミナルについてから、頭痛にみまわれました。
そう、
バス(まだ高所)で睡眠→呼吸抑制→高山病誘発
してしまったのです。(・v・;;)ヤラレマシタ…
夕方、頭痛を抱えながら帰途につきました。
高所を移動するバスは、らくちんで、疲れていると眠ってしまいそうになりますが、高山病を誘発する恐れのある地味に危険な場所なのです。
低地に戻るまで、高山病には注意です!
最後に…
初登山で個人的に学んだことをまとめます。
だらだらと書きましたが、これらのことが伝わると嬉しいです。
・高地になると虫が少なく虫嫌いでも行きやすい
(細かくどの標高から減る、という詳細は省略してざっくり言うと、です)
・ガシガシ歩く旅行ではトレッキングシューズがあると便利
足首までしっかり固定されて足首が負けないのは大きかったです。
・軍手は便利
日焼け防止アイテムにもなります
・日焼け対策は入念に!
・高山病には気を付けよう!個人差があるので周りと比べて決して無理をしない!
そして低地まで帰り着くまで注意が必要…移動バスで寝ないようにして、私のようにならないでください…。水と呼吸方法は必ず気を付けて。
・初心者向きといわれる山でも、日帰り登山でも、準備はしっかりと!事前の体調管理も!
筋トレで日頃鍛えていると思っていましたが、登山道を駆け上がって楽々♪とはほど遠いペースでした。
きつい場面もありましたが、広大な自然・景色に気分は爽快。
おまけにエネルギーも消費できて良い運動にもなります!
長く付き合える、よい趣味になりそうだなぁと感じました。
長野県、岐阜県に来訪予定&登山挑戦してみようかな…と思っている方、乗鞍岳、おすすめです!
また、(嬉しいことに)結構海外からこのブログを見てくださっている方々がいるようですので、日本の外からアクセスしてくださっている沢山の友人へ。
長野県、岐阜県は自然が多く、日本文化もたくさん楽しめる素敵な場所です。ぜひ観光にいらしてください!
(すぐにではないですが)また登山に挑戦した際はこのブログで報告しようと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。o(・v・)o♪